理学療法とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復をはかるため、治療体操その他の運動を行わせ、および電子刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう




水治療法

水治療法は水(多くの場合は温水)を用いる治療法である


渦流浴

渦流浴は浴槽内で発生させた渦流を用いる方法である。局所的な上肢、下肢の部分浴を行うことができる。渦流による局所のマッサージ効果と機械的洗浄作用とがあり、切断端の術創などに効果がある。また温水による温熱効果、マッサージ効果とが相乗して血液循環をよくするので、骨折後の治療に効果がある。リウマチなどの疼痛に対しても緩和作用がある。



温熱治療

温めることにより、抹消血管の拡張に循環の促進、関節内ムコ蛋白の粘性の低下、疼痛の寛解、筋の過緊張の緩和などがある


ホットパック



特殊な鉱泥を木綿の厚い袋に入れたものをパックといい、ハイドロコレータの80℃の湯で温めて、バスタオルで厚く
包んで患部にあてる。
肩に疼痛性拘縮のあるとき、ホットパックで約15〜20分温めてから、関節可動域訓練を行う、腰痛症などにもホットパックで患部を約20分保温してから腰痛体操などをする。


パラフイン浴

パラフィン浴は融点42〜43℃のパラフィンを52〜57℃に保って治療温度とする。パラフィンは熱伝導度が小さいので52℃の温度でも熱く感じない。
パラフィン浴の方法は、患者の手が片足を、融けたパラフィン中に静かに10〜15回ぐらいつけては出して、厚い手袋状またはソックス上にパラフィン層が付着するようにする。その手袋状態になったものをバスタオルなどにくるんで20分間保温する。保温後パラフィンをはがしてもとの槽に戻す。
関節リウマチ、外傷後の疼痛、関節痛、関節の可動域制限などの治療に用いられる。パラフィンをはがしたあとに運動療法を併用することが多い。






電気・光線療法



電気刺激療法

(適応)弛緩性麻痺、末梢神経麻痺、末梢神経麻痺、臨床上多いのは腓骨神経麻痺、橈骨神経麻痺、尺骨神経麻痺、痙性麻痺としては、痙性脊髄麻痺、脊髄損傷、脳卒中後片麻痺、脳性麻痺など。また末梢血行障害の清脈瘤、レイノー病、動脈硬化症など



末梢神経麻痺による変形筋の廃用萎縮を予防することを目的として行う。電気刺激は筋の収縮をもたらし、筋の血行の廃用性萎縮を抑制する働きがある。




極超短波治療
(適応)とくに骨関節およびその周囲の負傷や機械的障害、筋肉のしこりなどには効果があるとされる。
 癌患部に親和性の物質を与えて照射すると癌細胞は正常細胞に比べて熱に弱いため、癌細胞の成長が抑制される。

マイクロウェーブ(極超短波)は波長1mm〜1mの電磁波で、波長のうえからは赤外線の波長の長い側に位置している。マイクロウェーブ療法に使われる波長は12.2cmではり、限局した深部加熱にてきしている。
 マイクロウエーブを患部に照射するのに輻射アンテナを用いる。マイクロウエーブは比較的深部組織の加温が望めるので、現在はジアテルミー(高周波療法)にとって代わって用いられるようになった。




赤外線療法
赤外線のもつ生理的作用である温熱作用を利用した療法である。
 赤外線の生理的効果としては、@鎮痛作用、A筋弛緩作用、B局所循環促進作用がある。
(適応)慢性の外傷性、炎症性疾患、関節炎、神経痛および慢性関節リウマチ、末梢循環障害(間接加熱療法を用いる)
皮膚疾患などがある。


温熱は乾熱で、赤外線発生装置は赤外線灯が用いられる。
 照射による発汗作用があるので、タオルやシーツは吸水性のあるものを用いる。